投資狂日記

自由を追求するブログ

インフレ税という暗黙の負担

円安が続き長期金利が上昇していることで、日本政府の財政に対する懸念が以前よりもかなり増えている印象だ。インフレが日常生活にかなり負担になってきている実感があるからなのだろう。

 

2年前にこんな記事を書いた。

www.crazy-investor.jp

 

2年前に懸念していたことが現実のものとなっている。

当時から経済対策を打ち出しているけれど、結局はバラマキみたいなもので物価上昇は放置されてきた。

なので私はこんな疑念を持っている。

政府はむしろ物価上昇を放置したいのではないかと。

 

インフレになれば貨幣価値の下落によって政府債務の実質的負担が軽くなっていく。そのかわり国民の日常生活は苦しくなっていくわけで、これがいわゆるインフレ税という現象だ。政府はインフレ税という暗黙の負担を国民に強いる一方で、インフレによって政府の財政が表面上は改善しているように装うことができる。

ガソリンの暫定税率を廃止したり年収の壁を崩すなど目に見える形で税負担を減らそうとしているけど、その程度で物価高が収まると思えない。表向きは「物価高対策してます」という姿勢を見せるが、「責任ある積極財政」とやらでさらに物価高を助長させることになるかもしれない。

 

それに歯止めをかけるのはやはり市場機能なのだろう。インフレ税というのは政治家にとって好都合だが、それが続くとは限らない。

 

為替市場で円安が進み、債券市場で金利が上昇していけば、それを無視することはできない。でも市場に耳を傾けるということは、国民に対して目に見える形で負担を課すことを政府に迫ることでもある。

国民にインフレ税という暗黙の負担を課し続けるのか、それとも増税という目に見える形での負担を国民に課すのか、政治家に究極の選択が迫られることになる。国民からすればどちらも痛みを伴うものであり、積もり積もったツケを払う時が近づいていることでもあるのだ。

 

現状の流れからすれば、インフレによってツケを払う可能性が高いように思える。

円安が続くのも、金利が上昇しているのも、金価格が上昇しているのも、住宅マンションが高いのも、そして株価が上昇しているのも、そうした雰囲気を感じ取っているからではないのか。

 

インフレに対抗するために、円という通貨を別の資産へ変えていく人が増えてくるだろう。皮肉にもそれがインフレをさらに加速させていくことすらありえる。

 

目減りしていく円の購買力からいかに身を守るか。

表向きの減税に安心してはいけない。