投資狂日記

自由を追求するブログ

特例公債法が示す「責任」

補正予算が成立して、もう次の関心は26年度予算案に向かっている。

だが26年度には予算案の成立とは別のハードルも存在する。それは赤字国債の発行を認める特例公債法案だ。

 

特例公債法は1975年に当時の大蔵大臣(現財務大臣)だった大平氏が導入し、財政規律も重視する観点から国会承認が毎年必要となる「1年限り」の特例法となった。

法案なので予算案と違い衆議院の優越がなく、衆参で可決が必要となる。予算案が成立しても特例公債法案が成立しなければ赤字国債を発行できず、予算を執行する財源が不足することになってしまう。だからこの法案の成立は必須だが、かといって安易な成立は野放図な財政膨張への道を開くことにつながる。

 

過去の民主党政権の時は与野党が衆参でねじれた状態だったため政争の具になった。その後、特例公債法は発行期間延長を認めるように修正され、現在では法案成立後5年間赤字国債を発行できるようになっている。そして26年度はその5年に一度の機会となるわけだ。

 

現在、衆院は与党でかろうじて過半数を確保しているが、参院少数与党なので「ねじれ国会」となっている。

野党は自らの主張を予算案に反映させるために特例公債法案の可決を巡って駆け引きをするに違いない。高市首相が積極財政を掲げる中、さらなる財政膨張に拍車をかけることになれば、財政悪化を懸念してマーケットが大きく反応することになるかもしれない。

 

特例公債法を導入した大平大臣は、赤字国債の発行を認めるとしても歯止めが必要であることをわかっていて、「1年限り」にすることで財政に対する政治家の責任を示そうとした。

今度の特例公債法案は、財政に対する「責任」を現在の政治家がどう果たすのかを示す試金石となるだろう。