国内では高市首相による台湾を巡る発言によって日中関係が冷え込み、経済的な影響が懸念されていることが盛んに報道されている。
だが今後もっと大きな混乱となりそうな火種が国外にある。
それは米国最高裁がトランプ関税に違憲判決を下す可能性があることだ。
どうもトランプ政権には逆風が吹き始めているようだ。最近行われた州知事選挙や市長選挙では民主党候補が勝利している。そして米最高裁で「トランプ関税」の是非を問う最初の口頭弁論が行われ、トランプ大統領に指名された保守派の判事によって政権に有利に進むと思われたが、逆に政権側に厳しい質問を浴びせたことで注目された。
そもそも5月にニューヨークの米国際貿易裁判所が政府側敗訴の判決を下し、8月のワシントンにおける控訴審でも1審を支持する判決が出ている。最高裁でもこの流れが変わらず、トランプ大統領は裏切られたようなかたちになっている。
こうした動きは司法がしっかり機能していることを示していて、それ自体は望ましいことではある。
だが、もし違憲判決が出てトランプ政権が敗訴したら徴収された関税を還付しなければならなくなる。これが巨額であるために手続きに混乱が生じる可能性があるわけだ。さらに金融市場にも影響が及ぶことも考えられる。
混乱を避けるために落としどころを見つけるのだろうが、事が上手く進むとは限らない。判決は年末までに出るかもしれず、動向には注意しておきたい。