年末が近づいて今年の流行語大賞が何か気になり始める。また同様に恒例行事である「今年の漢字」もこれから注目されるようになるだろう。
では私が考える「今年の漢字」は何か。
それは「米」だ。
まず第一に、物価高騰の象徴が米価格の高騰だった。備蓄米が放出される事態となり、これまでの農政に様々な問題が絡んでいることも明らかになった。米の価格は本当に妥当なのか、それともこれまでが安すぎたのか、今後も米の適正価格を探る動きは続くのだろう。
第二に、アメリカすなわち米国の「米」だ。米国のトランプ大統領による関税政策に大きく振り回された。トランプ氏の存在が米国国内だけでなく世界中で対立や混迷を表面化させている。こうしたことは今年だけでなく来年以降も続くに違いない。
そして第三に、産業のコメといわれる半導体だ。AIへの投資が巨額になり、その中心にあるのが半導体大手のエヌビディアだ。驚異的な業績の伸びとさらなる期待によって株価上昇が続き、バブルの懸念も出てくるほど影響力が大きくなっている。
かつて江戸時代では米が経済の中心だった。米価格が経済を左右し、大坂の堂島米市場では世界初の先物取引が行われたりして金融も発達した。現在では貨幣が経済の中心だが、日本の貨幣である円はどんどん価値が減少している。そういう意味でも「米」というのは象徴的な気がする。
時代が変われば経済の中心も変化していく。もしかしたら今年はその変化を明確に実感し始めた時期にあたるのかもしれない。