日経平均株価が動く上下の金額が大きくなっている。1,000円以上上がることもあれば1,000以上下がることも珍しくなくなった。
だがこれもよくよく考えてみれば当然のことだ。
日経平均株価が50,000円を超えた現在と、過去の10,000円や20,000円台の時とは水準自体が大きく変化している。だから1日で動く変動金額も大きくなるのはある意味自然なことだ。
株価50,000円から1,000円下落したとしても比率としては2%の下落だ。2%ぐらいの下落だとそう珍しくない。もし株価20,000円のときに1,000円下落したら5%もの下落となる。株価10,000円のときに1,000円下落したら10%の大暴落だ。この大暴落した時の金額の印象が残っているから過剰に反応してしまうのかもしれない。
株価が1,000円以上も動くとその金額の大きさに驚いてしまうが、率で見るとさほどではないのだから無用に騒ぎ立ててしまうと誤った行動をしかねない。メディアの伝え方にも問題があると思うが、数字による錯覚に陥らないように冷静に判断することは重要だろう。
過去の数字の印象に引きずられないよう感覚もアップデートしていかないといけない。