投資狂日記

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動き出したら止まらない組織力学の怖さ

土日2夜連続のNHKスペシャル「シミュレーション昭和16年夏の敗戦」を観た。

日米開戦前、首相直属の総力戦研究所に官僚・軍人・民間から選抜された若きエリートたちが集められ日本とアメリカが戦った場合のあらゆる可能性がシミュレートされた。彼らが導き出した結論は圧倒的な「敗北」。だがこれが受け入れられることなく戦争へ突入し、敗北は現実のものとなった。そしてその現実は、シミュレーションで想定されたことが驚くほど的中していたという。

 

なぜ圧倒的な敗北が予想されていたのに止められなかったのか。

ドラマでは、動き出したら止まらない組織力学の怖さというものを表現していたように思う。

すでに多くの死傷者を出し泥沼化した日中戦争ですべてを手放して中国大陸から引き上げることもできず、対米戦争を想定して軍備に膨大な予算を注ぎ込んだにもかかわらず今さら戦えないとは言えない。こうした利害が絡みつき身動きが取れなくなるわけだ。

 

時間とコストをかけてきたことを捨てることは容易ではない。個人レベルでも経験したことがあるはずだ。

こうしたことは現在の国家予算でも行政でも起きるているのではないか。

もうすでに何かが不味い方向へ動き出して止まらない渦中にいるのかもしれないと思うとちょっと背筋が寒くなる。

 

それともし、日米開戦が止められたならその後の日本はどうなっていたのだろう。今とはまったく違った姿になっていたのだろうか。そこまでシミュレートしたものはないのだろうが、その結論を見てみたい気もする。見たところで何の意味もないが。