参議院選挙はどうやら与党が苦しい情勢のようだ。与党が過半数を割り込めば野党の拡張的な財政政策に傾くことが予想される。
それを意識してか円安が進行している。この傾向が続けば輸入物価の上昇によりインフレが加速し、実質賃金がさらに下がってしまいかねない。
そして長期金利も上昇している。与党が敗北し、野党の消費税減税が現実味を帯びてきた時に果たしてどうなるか。
日本にも債券自警団は現れるのだろうか。
債券自警団とは、財政規律の緩んだ政府の債券を売ることで債券価格の下落(金利の上昇)を引き起こし高い利回りを要求する債券投資家を指し、それが政府の財政規律に警告を発する機能を果たしている。
2022年の英国で起きた「トラス・ショック」は典型的で、結果的に政権交代が起きた。
米国でもトランプ政権に対して債券自警団が動く気配を見せている。
要は、債券投資家はいつまでも政府の金づるになるつもりはないということだ。
政治家は有権者の支持を得ようとするが、債券市場の投資家は全く違った論理で動いている。
多数の有権者に選ばれた政権が拡張的な財政政策を実行しようとしても、債券市場が否定して阻止した形になった場合、民意は実現されないことになる。
民主主義の民意と市場機能が相反したとき、民衆はどう反応するのだろう。
市場からの警告を冷静に受け止めるのか、あるいは市場の横暴だと怒り狂い無視するのか。
もし後者であるなら、市場からの信頼は失われ、投資家たちは静かに去っていくことになるだろう。市場からすれば横暴なのは民意のほうであり、それが続くならもう相手にしないということだ。
民意が正しいとは限らない。
さて、消費税減税という巨大に膨れ上がった民意の前に債券自警団が立ちはだかることになるのだろうか。