投資狂日記

自由を追求するブログ

7月はヤマ場か

巷では何やら「7月5日に日本で大災害が起きる」説が広まっているらしい。まあそれはさておき、7月は重要なヤマ場となるかもしれない。

 

まずは日米の関税交渉の期限が迫っている。交渉は膠着状態となっていて期限の延長も視野にあるとされるが、トランプ大統領は期限内に決着しないなら関税を上乗せすると脅してくるだろう。日本側がそれに屈するのか、それとも撥ねつけて高関税を受けて立つことになるのか。日本の自動車産業にとっては厳しい状況になることを覚悟しないといけない。日産など経営難の企業にとっては存続の危機となる。

一方、高関税は米国の消費者にどう映るか。日本製自動車を諦めて米国製自動車を買うことがあるとしても、全体でみれば消費が落ち込むのではないか。それが景気減速をもたらし、雇用も思うほど伸びないかもしれない。

そうなればトランプ大統領は誰かのせいにするだろう。例えば、FRBのパウエル議長が金利を下げないせいにして、FRBの独立性を脅かすことになるかもしれない。実際、パウエル議長を度々批判している。もしそうなれば、マーケットが厳しい反応を示し波乱が起きる可能性がある。

 

もう一つは、トランプ減税延長法案が上院で可決されそうなことだ。トランプ氏が誇るこの「大きくて美しい法案」が5月に下院で可決されたとき、米国の財政赤字が急激に膨らむことを懸念してマーケットが反応し、米国の長期国債が売られて利回りが急上昇した。上院で可決され法案が成立すれば、米国債暴落が起きるかもしれない。

トランプ減税が恒久化されれば短期的には景気刺激になる一方でインフレを加速させることにつながる。インフレを抑えるにはFRBの利上げが必要になるが、ここでも利上げを反対するトランプ大統領FRBが対立することになる。

 

そして日本では参議院選挙がある。消費税減税だの現金給付だの耳当たりの良いバラマキ政策ばかりの選挙になりそうだ。見たくない現実を見ようとせず、威勢のいいことばかり主張して異論を退ける風潮は、無謀な戦争に突っ込んでいった時と似ている。

 

こんな懸念を思いつつも日経平均株価は4万円を超え、今日も上昇している。束の間の宴にならないことを願いたいが、現実は甘くないことを思い知らされるに違いない。