日経平均株価が5か月ぶりに4万円を超えた。
政治的にも経済的にも気候的にも世界中が不穏な雰囲気になっている中、株式市場は活気を帯びてきた。数か月前の悲観的な見方はすでに忘れ去られてしまったかのようだ。
激しく動く株式市場を相手にする投資というのは難しい。
そして投資にはどうしても「運」が絡む。
うまくいく人とそうでない人の違いを生み出している要素の一つが「運」だ。
この「運」とはなんなのか。
そもそも自分は運がいい人間だと思っているだろうか。それとも運が悪い人間だと思っているだろうか。
私は運がいいほうだと思っている。実際、これまで生きてきた過程で運がいいと感じたことの方が多い。ただの思い込みかもしれない。
でもその「運がいい」という思い込みこそがいい結果をもたらす要因なのではないか。
むろん、運だけでどうにもならないこともある。
物事には自分でコントロールできることとできないことがあり、運は自分でコントロールできないことの典型だ。
「運がいい」という思い込みは、運をコントロールできないものと自覚することでもある。そうすることで自分がコントロールできることへ集中できるようになる。
自分にできることに集中すれば成果が生まれやすくなるし、逆に自分がどうすることもできないことに力を注いでも成果は出にくい。
自分がどうにもできないことに労力をかけても結果が出ないことは、「運が悪い」と思うことにつながる。「運が悪い」のは、自分でコントロールできないことをコントロールしようとしているからだ。
自分ができることに集中する。「運がいい」ということはそういうことではないかと私は解釈している。