会社四季報の夏号が発売された。といっても、私はオンライン版を利用しているためデータが更新されたタイミングとなる。
会社四季報を読むことは目利き力を鍛えるうえで非常に有効だと思っている。でも紙からデジタルへ移行したことで利用法も変化せざるを得ない。
紙媒体のときは最初からページをめくっていって、気になる銘柄をピックアップしていた。目利き力を鍛えるという観点からすれば、地道だけどこの方法が最もよいと感じている。慣れてくれば目を通す必要もない銘柄、投資には問題外の銘柄が瞬時に判別できるようになるし、逆にそれまで気付かなかった意外な銘柄を発見することもある。
そうしたことをオンライン版でもやろうとすればできる。ただ紙媒体での良さとデジタル媒体の良さは違うから、デジタルの特徴を活かした方法を模索している。
デジタル媒体の良さは検索やスクリーニングがしやすいことだろう。様々な条件を設定すれば瞬時にそれを満たす銘柄を抽出することができる。自分が好む条件の銘柄をすぐに見つけられるのは便利だ。ただ、紙媒体で意外な銘柄を発見するような気付きがデジタル媒体では起きない。それをどうするか。
紙媒体で何気なく読んでいてふと目に留まるということは、無意識にすでに関心があってアンテナが張ってある状態のところに引っかかったということだろう。とするなら無意識に関心を持っていることが何かをはっきりさせて、それをもとに検索すればいいのかもしれない。
まあ紙だろうがデジタルだろうが究極の目的は、良い企業を見つけることだ。その目利き力を鍛える方法はいくらでもある。