今日、新たな懸念材料が増えた。イスラエルがイランの核関連施設を攻撃したという。
米国とイランは核協議を続けているがなかなか進まず、それに業を煮やしたイスラエルが攻撃に踏み切ったらしい。トランプ氏はイランと協議中であることを理由にイスラエルのネタニヤフ首相に自制を促していたが、結果として抑えられなかったことになる。米国は関与していないと主張しているが、事前にイスラエルから通告されていたようだ。それでも抑えられなかったわけで、米国の影響力が低下していることを如実に示している。
こうした事態が発生したことにより原油価格が急騰した。イランが報復に出ればさらに状況は悪化する可能性がある。
それにしても世界のあちこちが混沌としてきた。
ロシアとウクライナの戦争は続いている。イスラエルとパレスチナの紛争も続いている。そうした揉め事の解決に関与しようとしている米国では国内でデモを巡って対立が激しくなっている。そして今回のイスラエルによるイランへの攻撃。
トランプ関税もどうなるかわからず、レアアースを巡る米中協議もはっきりしていない。
これは米国の影響力の低下というより、世界各国はトランプ氏を信用できない相手とみなし、体よく無視しようとしているようにも見える。どの国もトランプ氏の機嫌を損ねないようにはしているが、要求をすんなり受け入れようとはしていない。
最近は堅調に見えた株式市場も、梅雨のように再びどんよりした雲に覆われることになるのだろう。そして時には土砂降りになることも覚悟しておく必要がある。
でもいつか梅雨は明ける時が来る。それがすぐにやってくることを願いたい。