投資狂日記

自由を追求するブログ

改革か破壊か

トランプ米国大統領の一挙手一投足が世の中を振り回しているが、もう一人それに便乗するかのように過激に行動している人物がいる。そう、イーロン・マスクだ。

 

米政府効率化省(DOGE)を率いるマスク氏は政府内の無駄や不正・乱用を撲滅し米財政赤字を大幅に削減すると主張し公務員を大量に解雇した。彼は米公務員を官僚としての権力を利用して個人的な利益を得ようとする過激派だとみなしている。実際、海外援助を統括する米国際開発局(USAID)を「犯罪組織」と呼んで組織を大幅に縮小させてしまった。

 

むろん、改革すべきところはあるに違いない。ただ、こうした改革という名の破壊といってもいいようなやり方は大きな反発を招きかねず、マスク氏が率いるテスラへの不買運動も起きている。

 

そんな中、日本では「財務省解体」を叫ぶデモがネットを中心に話題になっている。

そのデモでは「増税反対」「消費税廃止」を訴え、それをしない財務省が悪いということで「財務省を解体せよ」というわけだ。そして財務省を悪玉と見立てる背景には、財務官僚がその権限を利用して個人的な利益を得ようとしているとみているからなのだろう。これはマスク氏の思考と似ているのではないか。

 

マスク氏はトランプ大統領からの信認を得て、その権威を背景に官僚機構を実際に破壊し始めた。

日本でも今後同じように官僚機構を破壊しようとする政治家が選挙によって選ばれる可能性はある。でも財務省を解体したとしてその先に何があるのだろう。

 

改革という名の破壊に終わるのか、それとも創造的破壊という改革となるのか。

破壊の先に何もないと思われれば支持は広がらない。

そして本当に破壊で終わってしまえば混乱という形で自分自身に跳ね返ってくるだけだ。