投資狂日記

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高校授業料無償化の是非

今日の日経新聞1面は、高校授業料の無償化が私立向けにも拡大する政策について経済学者がどう評価しているか調査した結果の記事だった。

 

質問は、以下のようなものだ。

 

「高校授業料に関わる家計支援の上限額は多くの私立高をカバーできるよう引き上げるのが望ましいか」

 

結果は「反対」が70%だという。

理由としては、私立高が学費を上げることにつながる、受験競争が過熱化するなどがあり、また私立高への集中によって公立高の定員割れが生じ、公立高の教育環境の悪化を招くという意見もある。

 

そして、就学支援に所得制限をなくすべきかとの問いについては意見が分かれている。

どんな政策にもメリット・デメリットがあり、一概に善し悪しは決められないことがわかる。

 

親にとって子供の教育費についての支援はありがたいのは確かだ。

おそらく私立への受験競争が激しくなり、塾などの費用も賄える経済的に豊かな世帯が有利となるのだろう。でもそこまでしていい学校に行くことが重要なのだろうか。それで将来も通用すると思っているのだろうか。

 

ただでさえ私立中学の受験競争が激しいが、私立へ行ったからといって将来の世の中に必要とされる教育内容が提供されるとは限らない。AIが普及しつつある中、偏差値が高い学校へ行くことにどれほどの意味があるのだろう。もうそういう価値観から離れた方がいいのではないかと私は思っている。

 

子供たちが何を学びたいのか、何に興味があるのかを観察し、それに沿った方向を親として一緒に探してあげたい。

これからはどこの学校へ行くかよりも、何を学ぶかが重要になるだろう。特定の分野を徹底的に深掘りできるかがカギになる。受験勉強で学んだことなど大して重要ではなくなる。そしてどこで学ぶかより誰から学ぶかという視点になるのではないか。オンラインでの講義がもっと普及すれば、学びたい分野の第一人者から学ぶことが容易になるかもしれない。そうなれば学校という壁はあまり意味のないものになる。

 

高校授業料無償化によって経済的負担が減っても教育内容が時代に反映されなければ意味がない。本当に考えるべきは、AI時代を見据えた教育の方向性ではないかと思うのだが、そういった話は議論されないのだろうか。