投資狂日記

自由を追求するブログ

混迷の兆し

年末になって世界のあちこちで混迷が広がっている。

韓国では大統領の非常戒厳によって政治が混乱している。市中は民衆のデモが活発で大統領弾劾の機運が高まり、野党の攻勢が強まっている。大統領は出国が禁止され、外交を含む国政に関与できなくなってしまった。一方、野党も問題を抱えている。最大野党の党首である李在明氏は汚職容疑などいくつもの裁判を抱えていて、それを引き延ばすことを狙って政権を攻撃している節もある。非常戒厳の原因は、野党によってことごとく法案が否決され政策が一向に進まないことに大統領がキレてしまったことだ。

日本も衆議院では少数与党であり、法案を通すには野党の協力がいる。もし野党が理不尽に駄々をこねるようなら石破首相もキレることになるのだろうか。

 

中東のシリアではアサド政権が崩壊し、アサド氏はロシアに亡命した。アサド政権による独裁から解放されることにはなるが、アサド政権に反抗した反政府組織はもともとはテロ集団だ。独裁政権に代わってテロ集団が政権を握るというシュールな状況といえる。さっそくイスラエルがシリア領内に侵攻し、混迷は一層深くなりそうだ。

 

こうした混迷は今後もあちこちで起きるのだろう。

イギリスでは政権交代が起きたし、フランスやドイツも政権がぐらついている。中国では経済が低迷して国民の不満が政権への批判につながるおそれがある。そして米国でトランプ氏が大統領として返り咲くこと自体が、何かを起こす要因になりうる。

 

混迷はこれまでも起きていた。だが、その度合いの深刻レベルが一段階高まっているように感じる。一段階どころかそれ以上にもなるかもしれない。当然ながら株式市場にも影響が及ぶことになる。

 

ちょっと悲観的になりすぎているかもしれない。

物理には作用・反作用の法則というのがある。物体に力を加えるとき、必ず逆向きの力が現れる。世の中の動きにも何らかの方向に流れが生じれば同時に逆の方向にも流れが生まれるのではないか。

悲観のなかにも楽観が生まれる余地があることを信じたい。