人は快適な状態を好む。
この快適な空間は「コンフォートゾーン」と呼ばれ、ストレスや不安が無く、限りなく落ち着いた精神状態でいられる場所をいう。
快適で慣れ親しんだ状況や活動の範囲にとどまっていれば精神的なストレスもなく安心だ。こうした状態でいられることを望むものだが、一方でコンフォートゾーンに留まっているだけでは新しい知識や経験を得る機会を失うことにもつながる。
だからあえてコンフォートゾーンから抜け出すことも必要になる。
この行動こそが人生を豊かにするために必要なのではないか。
コンフォートゾーンの外は未知の世界であることも多く、ストレスなどの負荷がかかる。だが次第にそうした環境にも慣れてきて、そこが新たなコンフォートゾーンになる。コンフォートゾーンの広がりが豊かさにつながるわけだ。
考えてみれば投資というのもコンフォートゾーンを広げるものなのだろう。
貯蓄という領域から抜け出すにはリスクを負わねばならず、それには様々なストレスがかかる。だがそれに慣れてくると格段に視野が広がったようになる。経済の動きに関心を持つようになり、ひいては世の中の動きに敏感になる。
そして資産を築くことができればまた違った領域に到達することができる。
快適な状態で現状維持していればそれはそれで楽だろう。だがそれだけではいずれつまらなくなる。
「楽なこと」と「楽しいこと」はやはり違う。
楽しいことはコンフォートゾーンを抜け出すところに存在していて、決して楽ではないのだ。