事実上次の首相を選ぶことになる自民党総裁選挙が近づいてきた。過去最多の9人が乱立している異例の事態で、1回目の投票で過半数を獲得した候補者がなく上位2位による決選投票となる可能性が高い。
まずこの上位2位の候補者は誰になるか。
報道機関の世論調査などによれば、上位にランクするのは石破氏、小泉氏、高市氏の3名で、おそらくこの中から上位2名となるのではなかろうか。
そうなると3パターンに分かれる。
パターン1 石破氏と小泉氏
パターン2 石破氏と高市氏
パターン3 小泉氏と高市氏
石破氏は党員からの人気は高いことから上位2位に食い込む可能性が高いと考えられる。となるとパターン3にはならない。問題は小泉氏か高市氏のどちらになるかだ。
知名度と若さからか小泉氏の支持が高いようにみえたが、ここ最近は勢いが衰えているような気がする。一方で高市氏への期待が高まっている。
石破氏は決選投票になったらおそらく勝てない。決選投票は国会議員票が圧倒的に多く、党員に人気はあっても党内の国会議員からは人気がないからだ。
となると、実質的に小泉氏か高市氏ということになる。
こうなると他の候補者が誰を支持するのか、ポストを意識してかなり権謀渦巻くことになるだろう。
私は最終的には高市氏になるのではないかと予想している。高市氏になれば初の女性首相ということになり対外的にも刷新感を打ち出せる。そして経済にとってもプラスとみる人は多い。
だが同時に財政規律は緩み、インフレが加速していく気がしている。
私の考える歴史の振り子仮説によれば、デフレからインフレの流れをさらに加速させることにつながり、行きつくところまで行ってしまうことになる。
今日、日銀の金融政策決定会合は政策金利を0.25%に据え置いた。新政権が発足したら日銀の金融政策にも影響が出てくるのか。米大統領選挙とも絡んで株式市場はまた右往左往することになるのだろう。