岸田首相が退陣を表明した。なんともあっさりした決断のようにも見えるし、こうなることをなんとなく想像していたからかあまり驚きはない。もともと何かを成し遂げたいがために首相になったわけではなく、ただ単に首相になりたかっただけのような熱量のない人物に見えているからかもしれない。聞く力といっておきながら聞く耳を持たず評判の悪い定額減税を強行し、結局のところ首相という地位にしがみつきたいがための政策と見透かされた。
これで自民党の総裁選挙に注目が集まることになる。
表向きは派閥のしがらみがなくなったためどの候補者が台頭するかはまだわからない。でも経済をどうするかが重要なポイントになる。財政健全派か積極財政派かで大きく分かれることになるかもしれない。それによって日銀の金融政策や為替にも影響してくる。
とはいえ、政治への期待は相当低くなっている。野党の弱さは相変わらずで、政権交代の機運もない。
でもむしろその期待の低さがいいのかもしれない。
政治がなんとかしてくれるという淡い期待を持てないならば、自ら何とかしようとする人々が増えることにつながる。
これまでしばらく停滞の時代が続いてきた。それでも目を凝らせば活力の芽はあちこちにある。
そしてその芽が成長すれば活気のある世の中になる。
株式投資はその芽に注目することだ。
政治は選挙の投票によって変えることができるが、今はその選択肢に魅力がない。
でも魅力的な企業への株式投資を通じて経済を変化させることができる。
幸いなことに投資に興味を持つ人が増えている。
これは停滞してきた世の中から活気のある世の中へ変化する兆しなのかもしれない。