人間の寿命が長くなることは基本的には良い事のはずだ。だが、難しいのは長生きしたからといって幸福とはいえないことにある。
健康に関する情報があふれ誰もが健康に気を使っているが、それは不健康な人が増えてていることの裏返しなのだろうか。これは身体的だけでなく、精神的な不健康が増えているからなのかもしれない。
最近は、そんなに健康に気を使う必要があるのだろうかと思い始めている。健康など気にせず好きなものを食べればストレスもないし、食事が楽しくなる。人生において食事を楽しむことも重要なはずだ。
もしそれで病気になったとしてもそれでいいのではないか。食事だけでなく、できるだけ好きな事に没頭するようにする。そうやって今を充実させることのほうがいいと思っている。それで人生が短くなったとしても、幸福度は高いのではないか。
私はまだ50歳台だが、老後を迎えるころには日本の社会保障制度は厳しいものになるだろう。金融資産を蓄えてFIREしたとしても、一定以上の金融資産を保有している人への課税が強化されれば多額の金融資産を保有することの意義が薄れる。せっせと老後資金を蓄えても、なんやかんやでむしり取られていく。
老後を考えるより、むしろ長生きし過ぎないことを考えておいたほうがいいのではないか。
老後のために今を犠牲にし過ぎていないか。
長生きすること自体を目的にするのではなく、充実した人生を送ることが最も重要だ。
ローマ皇帝マルクス・アウレリウスは「あたかも一万年も生きるかのように行動するな」と言い、哲学者セネカは「充実した人生は長寿にまさる」と言った。
時間は容赦なく流れていく。
将来のお金より今という時間をもっと大切にしたい。