投資狂日記

自由を追求するブログ

経済学という摩訶不思議な世界

今年のノーベル賞の発表が終わった。残念ながら日本人の受賞はなし。

そういえばこのノーベル賞のうち、経済学賞というのは異質らしい。経済学賞の創設はスウェーデン国立銀行の設立300周年を記念したもので、そもそも経済学賞はノーベルの遺言にはなく、ノーベル財団も経済学賞を認めていないという。

 

ノーベル賞の権威はともかく、経済学というのは考えてみると奇妙な学問でもある。

例えば、日本の巨額の財政赤字が話題になるが、これについて経済学者の間で真逆の議論が展開され、お互いを罵りあったりしている。しかも両者共にそれなりに説得力があったりするのでますます混乱する。こういう状況からわかることは、つまるところ経済学はまだわからないことだらけということだ。

 

私は株式投資を通じて経済というものに興味をもつようになった。

株価とは何か。株価は株式の価格だ。では価格とは何か。価格と価値はどう違うのか。そもそも価値とは何なのか。

現在ではあらゆるものに価格がついている。モノだけでなく時間にも労働にも価格がある。さらには権利にも価格があり、デリバティブオプション取引では「売る権利」や「買う権利」を売ったり買ったりするというややこしいことまでする。さらにはサブスクという価格のつけ方が広まり、時間帯によって価格を変化させるダイナミック・プライシングを導入する動きもある。あらゆるものに価値を見出し、価格がつけられる。

そして価格でのやり取りを可能にしているのが貨幣だ。主観的で多様な価値を客観的な価格という形で表現し、それを貨幣によって取引する。その貨幣も価値を持っている。その価値とは何なのか。どうやって生じるのか。

 

こういう問いかけについては偉大な経済学者も当然考えていて、様々な仮説がある。ただ結局は哲学的なところまで遡ってしまい、プラトンアリストテレスの時代からずっと考え続けられていることでもある。私程度の頭でモヤモヤを解消できる代物ではない。でもこういう好奇心に価値を見出してしまう。これに価格はつかないだろうけど。