投資に関する多くのブログを読んでいて気付いたことがある。
投資において資産を増殖させるには複利効果を利用することがよく指摘される。だがブログで複利効果の凄さなどを説明する際に、その「複利」が「福利」となっていることが結構あるのだ。
「複利」と「福利」では当然ながら意味合いが異なる。単純な漢字変換のミスであろうことは想像できるのだが、一方で、一か所のみならず最初から最後まで「福利」のままであるのを見ると、根本的に勘違いしていて気付いていない可能性も少なからずある。
福利厚生という言葉がよく使われて馴染み深いために、「ふくり」を漢字変換した際に変換候補が最初に出てくるのが「福利」なのだろう。
ただ、「複利」と「福利」の関係は全くの別物とは言えないかもしれない、とふと思った。
「福利」という言葉の意味を調べてみると、日本国語大辞典によれば以下のようになっている。
「幸福と利益。希望どおりになって生活などが落ち着くようにすることと、その人のためになること。また、そのようにすること。」
投資をする理由はいろいろあるけれど、それを突き詰めていくと「福利」に辿り着くのではないか。究極的には「福利」を得るために投資をしているのだ。言い換えれば、投資に「福利」効果があるということにもなるのではないか。
そして、投資に「複利」を効かせることで効率的に「福利」に近付くことができる。
複利は利息が利息を生むことで雪だるま式に増殖していく原理だが、できることなら幸福が幸福を生む状況になりたいものだ。
ブログを書いていると誰でも誤字脱字は起きうる。私も例外ではない。だからこそ言葉の使い方には慎重になるし、言葉の意味を大切にした文章を書いていきたいと思う。