今回はゴールドウイン(8111)に着目。
今や街中で見かけないことがない「ザ・ノース・フェイス(TNF)」ブランドを扱う。このTNFが売上の大部分を占める。他にも「カンタベリー」ブランドがラグビー日本代表のユニフォームで使われ、日本で行われたワールドカップの盛り上がりが業績に貢献している。
コロナ禍になるとアウトドアブームになりアウトドアファッションで注目された。アパレル関連企業の業績が厳しい中でむしろ純利益は伸びている。
アウトドアファッションとしてはワークマンも注目されたが、問題はブームが去った後も業績を成長させることができるかだろう。そこでブランドの力が試される。
TNFはかなり世の中に浸透しており、この強固なブランド価値が業績を下支えするだろう。ワークマンは価格面で優位に立つだろうが円安によるコスト増加がのしかかる。円安によるコスト増加はゴールドウインも同様だが、やはり強固なブランドを持っていると値上げもしやすい。
ゴールドウインは何度かの経営危機を乗り越えてきた。そういう経験があったからこそなのか財務内容は良好だ。営業利益率は約16%あり、ファーストリテイリングなどのアパレル企業よりも高い。ROEは20%を超えており、資本効率もいい。また在庫もうまくコントロールしていて営業キャッシュフローも順調に増加している。
現在の株価水準は予想PERで約22倍。PERの推移をみていると平均して25倍あたりであることからやや割安か。配当利回りは約1.15%とそれほど高くないが、増配傾向にある。
株主優待もあり、内容は自社製品だが毎年中身は異なっている。私の妻はかつてゴールドウイン株を保有していて何度か株主優待を受け取ったが、もうすでに手放してしまっった。ちょっともったいない気がする。
それはともかく、冒頭にも書いたが、TNFを街中で見ない日はないというのはよくよく考えてみると凄いことだ。
【独断と偏見による現時点での評価(5段階)】
成長性 ☆☆☆
割安性 ☆☆☆
財務健全性 ☆☆☆☆
投資魅力度 ☆☆☆
※あくまで個人的な見解であり、投資を推奨するものではありません。この記事により損失が生じたとしても責任は負いません。投資は自己責任でお願いいたします。