投資狂日記

自由を追求するブログ

熱狂のメタバースを冷めた目で見る

月曜日にNHK-BS1で「欲望の資本主義2022夏 特別編」が放送された。今回は「メタバースの衝撃 デジタル経済のパラドックス」というテーマだ。

 

メタバースという言葉が躍り、あらゆる業界がその市場拡大を狙って参入してきているという。エンタメから流通、さらに保険と注目度は高いようだ。だが私はそうした動きについて冷ややかに見ている。

 

典型的なメタバースとしては、仮想空間の中をアバターで動き回るというものだ。例えば、デパートの店舗を実物とそっくりに仮想空間に作り出し、そこをアバターで歩き回ってショッピングを楽しむというのがある。

だが、それがそんなに魅力的だろうか。最初は物珍しさで面白いと思うかもしれない。きっと技術的にもすごいことなのだろう。でもやはり実在の店舗を気ままに歩き回って実際の商品を手に取って確かめたりすることにはかなわないし、ネットで買い物をする目的ならば現在のネットショップでも十分な気がする。ネットショップなら商品を検索すればすぐに表示されるのに、わざわざアバターで歩き回って商品を探すことをするだろうか。

 

きっとメタバースというのも現在想像されているものとは違う次元で発展するのではないか。参入者はとても多いけど、それがどこへ向かうかは全くわからない。流れができた時にはかなりの参入者は淘汰されているのかもしれない。かつてインターネットが出始めたときも数多くのドットコム企業が生まれたが、その多くは淘汰されていったことと同じだ。

 

そしてメタバースをはじめとするデジタル経済が、これまでの経済の常識を塗り替えることになるだろう。これまでのGNPという指標が経済の実態を表さなくなりつつあるという指摘は、まさに常識の変化の兆しといっていい。

そういう変化の中にいるということは投資家という観点からはとても面白く興味深い。

 

8月27日(土)午後0:00にBS1で再放送するようなのでもう一度観てみようかと思う。