円安が加速している。米国ではインフレが高止まりしていて利上げのペースが加速することが見込まれるのに対し、日本では金融緩和を続けるわけだから金利差が広がり、ドルが買われて円が売られて円安が加速する。
日本国内から見れば原油などのエネルギー資源価格が上昇し、さらに食料品などにも波及し始めて家計が苦しくなりつつある。
どうもお先真っ暗みたいな雰囲気だ。
だが海外から日本を見たらどう映っているだろうか。
おそらく、日本のあらゆるものが驚くほど安く見えている。しかも質はいいものばかりだ。魅力的な観光地と美味しい食、そして街は清潔で治安がよく安全。そんな日本が破格の値段で楽しめるのだ。いわば今の「ニッポン」は空前のバーゲンセール中だといっていい。
そんな日本へ旅行へ行きたいと思っている外国人は非常に多いはずだ。日本ではコロナ禍によって鎖国政策がとられていたがそれもようやく緩和され始めた。まだ制限が大きいが、もし制限がなくなれば外国人が爆発的に日本に押し寄せることになると思っている。
それがいずれ円安の歯止めになるだろうし、日本企業の業績アップにつながることが期待できる。
今、世界経済からみれば日本が取り残されていると思えるが、逆にそのことが有利になる局面が必ずやってくる。それまでは苦しい状況を耐える必要がある。
良いことも悪いことも表裏一体なのだ。
そう考えると、悲観的な株式市場というのはバーゲンセール中の買い時という見方もできる。
さて、今の状況をどう捉えるか。
それはそれぞれの投資家にかかっている。