日々、社会の秩序が保たれているのは法が有効に機能しているからだ。あまりに当たり前のように思えるが、ロシアのウクライナ侵攻を目の当たりにして、そうではない事態も起こりうることを肝に銘じておく必要がある。
ロシアは国際法に違反していると数多くの国は主張している。しかし、当のロシアはそんなことを全く無視し、ウクライナの民間施設を攻撃したり民間人を殺害した。
建前上は戦争でやってはいけないルールというものがあるが、そうしたルールが無視されることにこそ戦争の本質がある。戦争が起きないようにルールを設けたが、ルールが守られないから戦争になる。
ロシア軍に侵攻された地域では法秩序がなくなり、残虐な行為が蔓延ることになる。人を殺しても、物を盗んでも何も咎められない。結局は暴力が秩序をもたらすことになってしまう。
法を知ることは自分を守るためにも必要なことだ。無用なトラブルに巻き込まれるおそれも少なくなる。逆に法に無知だと思わぬところで付け込まれ痛い目に遭いかねない。
でももっと恐れるべきは法の秩序がなくなることだ。
法の秩序がなくなった先にあるのは暴力による支配だ。
そして戦争がそうした事態を招く。
法による秩序がなくなったら投資どころではなくなってしまう。
だがそうした事態は非現実的ではなく現実に起こりうる。
個人ではどうしようもないことだけど、考えておかなければいけない。