自分の頭で考えることは重要だ。これからの時代は特にそうだろう。
でも何でもかんでも考えればいいというものでもない。考えたところでどうしようもない事柄だってあるからだ。
考えてもしょうがないことにとらわれて考え続けるとパニックになり結局は思考停止することになる。
より重要なのは、考える必要があるときにちゃんと考えられる状態であることなのかもしれない。
優秀だと思われていた人が修羅場に遭遇したらまったく役に立たなかったり、逆に普段目立たない人が困難に直面したら物凄く力を発揮することもある。
投資をしていると必ずと言っていいほど暴落に遭遇するし、そのときに投資家としての資質が試される。
まったく動揺しないなんてことはない。誰もが動揺するのだ。
ただ、その後の振る舞いは明確に分かれる。
動揺したとしても、冷静に考えられる状態でいられるかどうかだ。
その考えられる状態にするためにはどうすればいいのか。
それにはある種の諦め、あるいは開き直りが必要なのかもしれない。すべての願望は叶うことはなく、捨ててもいいものや失くしてもいいものをはっきりさせておく。そうすれば何が大事で何がそうでないかの判断が早くなり、本当に大事なことに集中できるようになる。
明日も何が起きるかわからない。
いざというときに冷静に思考できるか。それこそが本当の考える力なのだろう。