変異したオミクロン型が登場したことによって株式市場が動揺している。今日は反発して終わったが、日経平均ボラティリティー・インデックスは25ポイントを上回っておりまだまだ荒っぽい展開が続きそうな気配だ。
オミクロン型が世界で蔓延すれば再び経済活動が制約されるおそれがある。だが今の段階では感染力は強いとされるものの重症化リスクが高いかどうかなど不明なことが多い。
わからないことがあるからこそ不安になり、心理的に弱気になる。
株式市場での動揺はこの弱気心理によるものだが、しばしば行き過ぎることがある。それが逆にチャンスとなりうるわけだが、今回はどうだろうか。
再度感染状況が深刻になるとしても、企業の業績見通しはさほど変化はないのではなかろうか。無論、観光業界や飲食業界などは厳しい状況が続くかもしれないが、コロナ禍でも堅調な業績をあげてきた企業にとって将来見通しが変化するほどではないとみている。
かといって全面的に楽観視するわけにもいかない。年末が近付き、波乱が起きやすい時期でもあるから安易に行動するのもリスクがある。
現状、株式市場は下落しているものの暴落というほどでもない。
日経平均ボラティリティー・インデックスが30ポイントを大幅に上回り40ポイントあたりまで来たら買い出動する機会を伺う大きなチャンスとなるだろう。そうならない可能性が高いと思うが、相場では「まさか」が起きるものだ。
年内はその「まさか」に備えて静観するのがいいと考えている。
そして「まさか」のときに果敢に動ける準備をしておくのだ。