日経新聞電子版に自転車の値上げが加速しているという記事があった。最近、物価上昇に関することはとても気になっている。
コロナ禍によって通勤の密を避けるために自転車を利用する人が増えたり、ウーバーイーツのような宅配が増加したことにより配達員の移動手段として自転車利用が増加している。また、自転車の部品となる鉄やアルミ、ステンレスなどの資源価格が上昇していることも背景にある。
そんな中、自転車メーカー大手のブリヂストンサイクルは9月の価格改定で普通自転車で5~10%、電動自転車で2~5%程度値上げしたという。自転車部品のシマノも資源価格の上昇もあって一部の製品で値上げしているという。
さて、投資の観点から何か狙い目があるだろうか。
自転車は排気ガスを出さないし、運動にもなって健康にもいい。コロナ禍によって自転車のプラス面が改めて認知されたとすれば、多少の値上げがあったとしても需要は減らないのではなかろうか。だとすれば自転車関連銘柄は「買い」なのだろうか。
自転車関連の銘柄としては、ブリヂストン(5108)、シマノ(7309)、あさひ(3333)などが思い浮かぶ。あとはホームセンターなども関連するかもしれない。
シマノは先日に業績の上方修正を発表し、株価も上昇している。PERは約29倍で割高という感じはしない。
あさひは前年が良すぎたために今期では増収減益が想定されている。それを反映して株価は下落基調となっているが、PERは10倍を切るところまで来ている。PBRはぎりぎり1倍を割り込みそうな水準で、配当利回りは2.1%。ROEは悪くなく、自己資本比率も高いため財務は良好といえる。業績推移をみると売上・利益ともに右肩上がりだったが今期で足踏みとなり、このあと再び右肩上がりを続けるのか、それとも横ばいとなってしまうのか、判断は難しい。ただ、株価は10年以上1,000円から2,000円の間をさまよっていて、現在の株価は1,300円台だから1,300円を割り込んできたら割安感はいっそう強くなる。かといって上昇したとしても2倍3倍とはなりそうもないので面白みに欠ける。そう考えると長期的にはシマノのほうが魅力的に映ってしまう。
自転車の他にも似たような事例はあるのだろうか。
そういえばバイクの利用者も増えているらしい。
考えだすと止まらなくなる。