コロナワクチン接種の予約日がもうすぐ来る。
当初、コロナワクチンについては慎重だった。ワクチンがどれくらい効果があるのか、安全性はどうなのか、わからないことが多かったこともある。また、高齢者への接種が始まると予約が殺到して狂ったような騒ぎになったり、接種を強要すような同調圧力に違和感を持ったからでもあった。
だが、世界中でワクチン接種が進み、データも蓄積されてきたことで局面が変わっている。
新型コロナウイルスやコロナワクチンについて、専門家でも様々な意見がある。だが専門家といいつつ偏見があったり、首をかしげるようなことを言っている人もいる。
こうした状況になるのは、みんなに「不安」があるからだ。
そして不安の根本は「わからない」ということにある。
新型コロナウイルスについてはまだわからないことがたくさんある。
コロナワクチンは新しい方法で極めて短期間で作られたために得体のしれないものという意識がある。
こういう「わからないこと」があると人々は不安になり慎重になる。
そしてその不安なことを実際に見たり聞いたりすると拒絶反応を示すようになる。
さらにそうした不安を煽るような人まで現れる。
「わからないこと」に向き合うということでは投資も同じだ。
投資は、不確実な将来というリスクを相手にする。だから不安になるし、そういう不安を嫌う人は投資をしない。
「わからないこと」に向き合うにはまずわかろうとすることが必要になる。情報を集め、他人の意見を吟味するにあたっては根拠となる証拠がどんなものか調べるのだ。
それでもわからないことはわからない。「わからないこと」に向き合っているのだから当然なのだ。わからないことがあるところで判断しなければならないのだ。
コロナワクチンは安全か。100%安全とは言えない。だからといって危険というわけでもない。100%安全なんてそもそもありえない。
現在の飛行機は安全だと言われるが、それでも墜落する危険がないわけではないのと同じで、白か黒ではなくグレーなのだ。
そのグレーをどう判断するかは人によって異なる。濃いグレーなのか薄いグレーなのか、人によって見え方は異なる。
私は様々な情報からリスクとリターンを考え、コロナワクチンを接種したほうがいいと判断した。
ワクチン接種によるリスクより接種によって得られるメリットのほうが大きいと考えたのだ。
判断は自分でしなければならない。
そしてそれによって生じた結果を受け入れる覚悟も持たないといけない。
最近発売された免疫学専門家の本を読んだが、最新のデータに基づいており参考になったので挙げておく。
『新型コロナワクチン 本当の「真実」』 宮坂昌之 著 (講談社現代新書)