アメリカ株式市場でSNS個人連合がプロのヘッジファンドを打ち負かしたことが大きな話題となった。舞台となったゲームストップ株は乱高下しているらしい。
この一連の騒動を見ていると、イナゴの大群を思い浮かべてしまう。
何かの拍子でイナゴが大量発生し、植物に群がって食い散らかしてしまう。今回は空売りを仕掛けるヘッジファンドが標的になった。そして次の標的を求めて大群が動き出す。
だけど、ここで自らイナゴとなってイナゴの大群に参加しようとは思わない。
プロと個人連合の争いに目が行くが、あくまで見るべきは企業の価値がどうなのかなのだ。プロの空売りによって株価が安すぎると思えば買いで対抗するのは当然だ。だがプロを打ち負かすためというだけの理由で買い進めるというのは明らかにおかしい。所詮、一過性のマネーゲームにすぎない。そしてそのマネーゲームはゼロサムゲームであって不毛だ。株価が高騰し企業価値とかけ離れれば当然に売り圧力がかかり、高値掴みした者は大きな損失を被ることになるだろう。イナゴの大群が去ったあとは食い散らかされた荒野しか残らない。
イナゴの大群は傍観するに限る。
間違ってもイナゴそのものになってはいけない。