株式投資というのは思い通りにいかないものだ。
一寸先は闇で思いもよらないことが起き、自分の立てた仮説があっさり覆される。そういったことが重なると自分を見失い思い悩むようになってしまう。
そんなときは帝政ローマ時代の奴隷出身哲学者エピクテトスの考え方が参考になる。
エピクテトスは、
『自由に至る唯一の道は、「我々次第でないもの」を軽くみることである。』
と言った。我々次第ではないもの、すなわち自分でコントロールできないことに囚われるなということだ。自分ではどうにもできないことで思い悩んでもしょうがない。だからこそ自分のできることに注力する。
株価の動きなんてまさに自分ではどうにもできないことだ。
他にも自分ではどうにもならないことはたくさんある。
健康、地位、財産、名誉、人間関係。自然災害もそうだし、新型コロナウイルスもそうだ。
自分がどうにもできないことで悩むということは、逆に言えば自分で何とかできると思っているわけで、見方によっては過剰な自信でむしろ傲慢ですらあるかもしれない。
そしてエピクテトスはこうも言っている。
『与えられたものを受けよ。与えられたものを活かせ』と。