昨日、テレビ東京の「カンブリア宮殿」を観た。星野リゾートの特集ということで、星野リゾート・リートを保有している身とすれば気になったからだ。
新型コロナによって観光業は大きなダメージを受け、ホテル・旅館は深刻な状況に陥った。星野リゾートも例外ではなく、4月から5月にかけて売上は8割から9割減ったという。それ以降は徐々には回復しつつあるというが、元に戻るまでには到底及ばない。それでもなんとか知恵をしぼり生き残ることを模索している。
その様子からみておそらく星野リゾートは大丈夫だろうと感じている。ホテル関連のREITは軒並み下落し低迷したままだが、星野リゾート・リートだけはなんとか踏ん張っているといっていい。転んでもただは起きぬところを期待したい。
低迷するホテル関連の一方で、物流関連はかなり割高になってきている。NAV倍率でもホテル関連は0.4~0.5倍あたりだが物流関連は1倍を超える銘柄が多い。物流関連に続くのが住宅関連で、新型コロナの影響はそれほど大きくない。物流関連と住宅関連は今からだとちょっと手を出しにくい。
問題は商業施設とオフィスだ。
ホテルに次いで商業施設もかなり苦しい状況のようだ。消費行動の変化がどうなるか予想しにくいが、今が底だと思えばチャンスかもしれない。
オフィスは在宅勤務が増加したことによってオフィス需要が減る動きが出てきている。はたしてこの傾向が本格的なものになるのかどうか。都心の大規模なオフィスはこれまで活況だったがその勢いはなくなるかもしれない。他方、在宅勤務の代わりに自宅近くのサテライトオフィスを利用するという傾向が現れるかもしれない。そうすれば比較的住宅地に近い中小のオフィス需要が高まることも考えられる。
住宅でも郊外の物件が注目されているらしく、これも在宅勤務が当たり前になり通勤の必要性が薄れたことによるものだ。在宅勤務で仕事をする場所が狭かったり子供が気になったりして仕事に集中できない人はかなりいるということだ。そうなると自宅以外で仕事ができる場所としてサテライトオフィス、シェアオフィス、コワーキングスペースが注目されるのではなかろうか。オフィスは大規模集中から小規模分散へと向かうと想定し、オフィス系のREITを調べてみるのも面白いと思っている。