投資狂日記

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みずほの新システム移行で戦艦大和の悲劇が思い浮かぶ

みずほフィナンシャルグループが新システムへの移行を終えた。連休中にATMを停止したこともあり注目を集めていた。

この新システム移行はシステム業界ではかなりの影響がある巨大プロジェクトだったらしい。だがこのシステムを開発しているうちに、銀行を取り巻く環境は大きく変化してきている。

 

この新システム移行のニュースから、あの戦艦大和のことが思い浮かんでしまった。

戦艦大和は当時世界最大の戦艦で、その建造には多大な労力と資金が注ぎ込まれた。だが完成したころには、航空機と空母による機動部隊が戦力の中心となっており、戦艦が活躍するような場面はなくなっていた。活躍する場面が少ないうえに動かすのに燃料を大量に必要とすることからかえってお荷物扱いされ、結局は戦争末期に水上特攻したもののあえなく撃沈された。戦艦大和は日本海軍の象徴でもあったが、悲劇の象徴でもある。

 

今回のみずほの新システムも多大な労力と資金によって開発された。だが開発しているうちに環境は変化している。マイナス金利で銀行の稼ぐ力は衰え、一等地にある店舗も不要になりつつある。さらにキャッシュレスを見据えて金融以外の業界から続々参入してきている。銀行には基幹システムは必要だが、果たしてこれまでとは違う何かを打ち出すことができるのだろうか。

みずほの新しいシステムが悲劇の象徴にならないのか、みずほのみならず銀行そのものを取り巻く状況は気になるところだ。