投資狂日記

自由を追求するブログ

不安との付き合い

麻生財務大臣の発言が物議を呼んだ。老後の生活資金が2,000万円不足するという内容は多くの人々に不安を感じさせたらしい。

 

不安というのは、将来がわからないことに根本原因がある。もし将来の結果がわかるなら、そのために準備することができる。だが、残念ながら将来はわからない。だから不安になる。

将来は良い結果になるかもしれないし、悪い結果になるかもしれない。

だから、ある人々は悪い結果に備えて準備しようとする。

年金についてだって、将来に期待できないと思っている人はすでに準備をし始めているはずだ。逆に何も考えていなければ、その時になってみないとどうなるかわからない。多くの人は不愉快になることはあまり考えたくないから、そういったことからは無意識に目をそらす。今回の麻生大臣の発言が波紋を呼んだのも、将来起きるかもしれない悪い結果を生々しく見せられ、それが不愉快だったからだ。

 

見せられた将来の姿に対して、どう反応するかは自由だ。無視する人もいれば、政府に怒る人もいるし、これをきっかけに真剣に将来を考える人もいるだろう。

不安を和らげるには、起きそうな悪い事態をどれだけ具体的に想像できるかにかかっている。老後の生活資金が不安なら、どれくらい自分には必要なのか自分で具体的に計算してみればいい。仕事を失う不安があるなら、貯蓄でどれくらい生活ができるのか具体的に計算してみればいい。そしてそれにどう対応するか考えるのだ。

きっと不愉快な気持ちになる。だからほとんどの人はそんなことはしない。だが、そうしないとぼんやりした不安にいつまでも付きまとわれる。そして将来悪い結果に遭遇したときにはどうにもならなくなっているのだ。

 

かといって、すべての不安を解消することなんてできない。和らげるのがせいぜいだ。

不安をエサにする商売もたくさんあるが、それで不安が解消することなどない。

 

不安は気分を落ち込ませるものだけど、不安がない世の中だったらきっと面白味もなく退屈してしまう。

不安と上手く付き合うことができるなら、その人は幸せなのだろうと思う。