ゴルフについて詳しくはないが、先日のタイガー・ウッズ選手の復活劇には驚かされた。ケガやスキャンダルにまみれ、どん底に落ちた人間が這い上がってくるというドラマのような展開に人々は感動した。
若いころに頂点を極め、やがてその頂点を転げ落ち、落ちるところまで落ちぶれて底辺を味わい、そこから再び這い上がって頂点にたどり着く。生きていると浮き沈みはあるものだが、これ程極端な激しい人生を送る人は稀だ。
タイガー・ウッズのような浮き沈みの激しい人生とそうでない平坦な人生ではどちらが幸福なのだろう。
喜びも大きいけど悲しみも大きいというのは刺激的かもしれないけどその落差に心がついていかないということもある。かといってずっと平坦だったら平穏だけど退屈だ。それに平坦でもずっと底辺であり続けるとしたらと思うと怖くなる。
株式投資では、激しく株価が動く銘柄とそうでない銘柄がある。自分の人生の浮き沈みと自分が選ぶ株式の株価変動の激しさには関係があるのだろうか。波乱万丈な人生の人は激しく動く株を好み、平穏な人生を送る人は変動の少ない株を選ぶのだろうか。
自分のことを考えると、ある程度の動きは許容しているが極端なのはあまり好まない。そしてなにより長期的には右肩上がりであってほしいのだ。
自分が最期を迎える時、「いい人生だった」と思いたいのだが、これも株と同じく長期的には人生が右肩上がりでありたいと無意識に思っているからかもしれない。
だが現実にそうなるかはわからない。もしかしたら失意のうちに世を去るかもしれないのだ。
そんなことをふと思ってちょっと背筋が寒くなった。