投資狂日記

自由を追求するブログ

勝率というまやかし

投資をしていると当然ながら損することは嫌なことだ。するとどうしても勝率が高いと思われる方向へと動かされる。

でも勝率が良ければ、儲かることになるのだろうか。

 

箱の中に9枚の白いカードと1枚の黒いカードが入っているとして、白いカードを引いたら勝ちで黒いカードを引いたら負けだとする。この場合、9割の確率で白いカードを引くことになるから、このゲームは勝率が高い。

だが、白いカードを引いたら1,000円もらえて、黒いカードを引いたら1万円払うとなったらどうだろう。1,000円もらえる確率は高いが、10%の確率で1万円払うことになる。期待値を計算すると、

1,000円×90%-10,000円×10%=-100円

となり、期待値はマイナスになるので確率的には不利だ。

確率が高くても、それが実際に起こったときの影響を考えないと意味がないということだ。

 

だが、実際には確率の高さに惑わされて、期待値では不利な取引に参加している可能性がある。

オプション取引には勝率が高い戦略があるのだが、その裏では確率の低い事象に遭遇するとそれまでの利益を一気に吹き飛ばす損失を出す危険がある。これはロシアンルーレットに似ていて、高い確率で利益を得られるとそれに安心し、それが慢心となり、そしていつか破滅がやってくるのだ。

 

勝率が高いからといってパフォーマンスもいいとは限らない。勝率の高さをことさら強調するような輩には注意したほうがいい。

 

逆に、9割損するかもしれなくても、残りの1割で得られる利益が十分大きければ、それは検討に値するかもしれないのだ。そんなことをオプション取引で実現することを考えている。