こんなに金融緩和して低金利でも、人手不足といわれ完全雇用に近い状況であっても、消費は増えず景気が上向かない。その理由として「将来の不安」というのがある。
確かに、今収入があっても、それが将来ずっと続くという確信は持てない。今の国の財政状態を思うと年金も本当にもらえるのか疑わしい。異常気象で災害が頻発したり、テロや戦争というものも身近になりつつある。
そう思えば消費せずに将来へ蓄えようとするのは当然だ。でも、もし将来不安がなくなったとして、本当に消費が増えるのだろうか。
本当に買いたいもの、お金を使いたいこと自体が減っているのではないかと思う。新型iPoneが発表されたがかつてほど大きなインパクトはなく、どうしても欲しいと思う人がどれくらいいるのか疑問だ。
消費が増えなくなってきていること自体が将来不安の背景にあるのではないかとすら思えてくる。
でも将来のためにお金を貯めるということは将来それを使って消費するということだ。いや、消費に使うとは限らない。消費以外に「使わざるを得ない」状況を無意識に感じているということなのだろうか。
なんだか堂々巡りになってしまった。
いずれにしろ将来の不安をなくすことはできない。自分自身で考えて準備するしかないのだ。