投資狂日記

自由を追求するブログ

気付けば日経平均株価30,000円台へ

ここ最近、なんか妙に日経平均株価に勢いがある。今日は3万円台に到達した。

金利が続いていること、PBR1倍割れ企業の変革期待、そしてバフェットの日本株買い宣言による影響もあるであろう海外勢の買い越しなど様々な材料がある。

 

だが、浮かれるのは禁物だ。

 

米国政府の債務上限をめぐる議会での議論がいまだ平行線で、最悪のデフォルトさえも囁かれる。これまでも同じようなことが起きていて、今回も土壇場で回避されるのであろうが、”まさか”が起きる可能性がないわけではない。これを震源としたショックが起きれば株価も大きな影響を受ける。

 

とはいえ、日本株に対する潮目が変化したようにも感じる。しかもこの変化は新陳代謝をもたらすような性質であるかもしれない。

コロナ禍から平常へ戻りつつあるものの、インフレによって原材料価格が上昇し、人材不足による人件費増加もあって利益が圧迫される中、利益を増やせる企業とそうでない企業が明確に分かれるようになる。稼げる力がなければ値上げもできないし、人材も集まらなくなる。

PBR1倍割れ企業の変革も注目されるが、単純な自社株買いなどでお茶を濁そうとする企業は次第に苦しくなっていくだろう。

 

ようやく明るい兆しが出てきたが、これが長続きするかどうか。

短期的な株価上昇というのは続かないものだ。緩やかでいいいから息の長い上昇傾向になってほしいが、現実はなかなかそうはいかない。

3万円がまだ壁のようになっている意識があるが、それが薄れるのはいつになるのだろう。

勢いと地力

保有銘柄の決算発表は終わった。

決算は株価に影響を及ぼす要因の一つだが、もちろんそれだけで決まるわけではない。多くの要素が絡み合っているからこそ株式投資は一筋縄ではいかないわけだ。

 

株価=RER×1株利益

 

と一般に表されるが、この式はシンプルながら奥深い。

とくにPERについては捉え方が難しい。

 

上記の式は、

 

バリュエーション×ファンダメンタル

 

とも言い換えられる。

私はこれまでファンダメンタルを重視してきたわけだが、やはりバリュエーションも考えないと上手く行かない。

 

バリュエーションとは何か。

投資家からみた成長期待でもあるし、注目度でもある。あるいは株価の動きの「勢い」ともいえる。

 

1株利益といったファンダメンタル、すなわち「地力」がいくら良くても「勢い」がなければ株価は上がらない。

だが、勢いだけで地力がなければいずれ株価は崩れる。だから地力があることはやはり重要で、この地力が株価の下支えになる。

 

「地力」というのは、決算やビジネスモデルを分析することである程度把握することができる。だが「勢い」をどう捉えるかは難しい。

PERが過去の推移からして低い水準であれば割安と考えられるが、将来に元の水準まで戻る保証はない。元に戻るかもしれないし、ずっと低いままで安定してしまうかもしれない。

 

株価は将来の利益の現在価値とすれば、

 

株価=1株利益×1/(割引率-成長率)

 

となり、1/(割引率-成長率)がPERとなる。PERを動かす要因が割引率と成長率であり、割引率は金利水準と関連している。

ここ最近は金利が上昇する懸念があって、それによってPERが下がっているといわれる。

だがもう一つの成長率はどうか。これこそ各企業個別の要因だし、企業の「地力」に関わってくる。

金利上昇に負けない成長率があるかどうか。この成長率の見極めこそが肝なのだろう。