投資狂日記

自由を追求するブログ

マークラインズ【3901】2020年12月期決算

コロナ禍で新規取得した銘柄であるマークラインズが2020年12月期決算を発表した。

売上は11.9%増、経常利益は8.2%増、純利益は3%増で着地。主力の情報プラットホーム事業がコロナ禍の影響を受け一時的に契約企業の純増社数が激減したが、その後は持ち直した。また、ベンチマーキング関連事業が伸びていることは期待が持てる。

 

そして今後の見通しがどうなるかだ。

自動車産業は変動期を迎えている。脱炭素化社会への機運が高まり自動車は電動化へ傾いており、自動車産業以外の産業からも注目されている。この状況は、自動車産業に特化した情報プラットホーム事業を行うマークラインズにとっては追い風となるはずだ。

決算短信で発表された2021年12月期の通期業績予想では、売上高16.4%増、経常利益9.7%増、純利益15.8%増となっている。やはりコロナ禍の影響を考慮しているのか、やや慎重なような気がする。配当予想も2020年と同額を維持したままとなっていることも慎重な姿勢を表しているのかもしれない。

コロナ禍の影響が少なければ予想を超える業績となることは十分ありえることだし、その場合には増配も期待したい。

 

この業績予想を市場はどうみるだろうか。

 

株式会社という仕組みに忠実であること

株式投資で儲けるコツは何かと問われたらどう答えるだろうか。

 

私だったら「株式会社という仕組みに忠実であること」と答える。

株式会社は事業を目的として株式を発行し投資家から資本金となる資金を集める。その資本金に加え、さらに資金が必要とあれば銀行など外部からも調達し、その資金を事業に投じて利益を獲得することを延々と繰り返す。その利益の一部は税金や株主への配当となるが、残った利益は会社に蓄積されていく。その蓄積された利益と資本金の合計が会社の純資産(自己資本)であり、利益が蓄積していけばいくほど純資産は増えていく。純資産が増えていくということは出資した株主の持分の増加を意味しており、これは株主の保有する株式の価値が増加することに他ならない。株主からすれば、利益の配当と会社の純資産が増加することによる株式価値の増加という投資利益が得られるわけだ。株式市場の株価は1株当たり純資産と別物ではあるが、長期的には純資産の増加とともに株価も追随して上昇していく。

 

こうした株式会社の仕組みから考えると、できるだけ多くの利益を生み、なおかつそれを長期に渡って継続できる会社の株式を保有し続けることが理に適っている。

会社を選別する際に自己資本利益率(ROE)を重視するのは、ROEが高い会社は利益を蓄積するスピードが速い、すなわち純資産が複利で増加するスピードが速いからだ。そして株式を長期に保有するのは純資産の増加による株式価値の増加を享受するためだ。

 

株式投資というと株式市場で株式を売買することだと思われている。だが株式市場は株式の売買を便利にするためのものであって、そこでの売買自体が株式投資の本質ではない。

もし、株式市場が存在しなかったらどうなるか。

住宅物件を探すのに不動産屋を訪ね実際に物件を見学したりして検討するのと同じように、株式を買おうとすればその会社のことを調べるはずなのだ。

だが便利な株式市場が存在することで株価の動きそのものに囚われてしまっている。そう仕向けるのは、証券会社が多くの人々をギャンブル的要素で惹きつけて株式売買を盛んにすることで儲かるからだ。売買が多ければ多いほど証券会社は確実に儲かるが、投資家がそれで儲かるとは限らない。

 

理に適っていないことを続けても成果は上がらない。

株式会社という仕組みをよく知ること、そしてその仕組みに忠実であることが株式投資での儲けにつながる。利益を生み続け成長する会社についていけばいいだけの簡単な理屈だ。

そしてこれが遠回りのようで結局は近道なのだ。