投資狂日記

自由を追求するブログ

毛嫌いするグレーな企業

関西電力役員らの金品受領問題で会長が退任することなった。記者会見では続投の意思を示していたものの世間の批判を受けてか一転して退任に追い込まれた。

 

コンプライアンスの観点からすればアウトにも関わらず、なおも役職にしがみつくような姿は醜いとしか言いようがない。それが世間にも伝わり猛烈な批判となったのだろう。

 

それはさておき、こうした政治的利権に絡んだグレーな企業の株式には極力投資しないようにしている。今回の関西電力や原発事故を起こした東京電力のような電力会社が当てはまる。電力会社と同じような公共的事業としてはガス会社も該当する。公共的な事業は安定しているというメリットがあるが、安定しているがゆえに澱んで中身が腐っているリスクがある。そして何か突発的なことが起きると腐臭が一気に噴き出すのだ。

他に政治的利権に絡む企業といえば、ゼネコンをはじめとする建設業界もそうだ。たびたび談合や汚職事件が明るみになる。

 

こうした企業を毛嫌いするのは、今回の関西電力の役員のような人物が数多く生息していると思われるからだ。一般の従業員が真面目に働いている一方で、裏でコソコソ甘い蜜を吸いながら偉そうにふんぞり返っている厚顔無恥な人間が一番嫌いなのだ。

JTは投資対象として魅力的なのか

JTの配当利回りは現在6%以上になっている。この高配当利回りに注目している投資家も多いようだ。さて、JTは投資対象として魅力的なのだろうか。

 

結論からいうと、私はJTに今のところ魅力があるとは思えない。

 

かつて私はJT株を買っていたことがある。禁煙すると決めた時、同時にタバコ代に費やした分をJT株で儲けて取り戻そうと思ったのだ。

タバコは常習性があることからJTなどのタバコ会社は安定した収益をあげ、なおかつ利益率も高かった。そしてJTはM&Aも巧みに行い海外売上も伸ばしてきた。さらに配当もいい。投資対象としては魅力的に映っていた。

そして実際にJTに投資した結果はどうだったか。配当収入は良かったものの、株価上昇はイマイチだった。私が禁煙を始めたのはタバコの増税がきっかけだったが、ちょうどその後あたりから世の中でタバコを敬遠する傾向が強まっていったように感じる。

株価が思うほど上昇しないことに業を煮やしJT株を売却したが、結局期待したほどの投資収益は得られなかった。

 

最近の過去数年の業績推移をみてみると、売上はほぼ横ばいだ。そして配当は増えているが、配当の元となる利益は減少傾向にある。ROEは低下傾向にあり、自己資本比率もじりじり低下してきている。

これは健康志向が高まり先進国ではタバコを吸う人口が減ってきている影響が大きい。新興国ではまだタバコを吸う人は増えるというが、果たして本当にそうなのか。

かつてはタバコを吸うこと自体がカッコよく映っていたが、最近ではタバコを吸うこと自体ダサく思われる。世の中の流れとしてタバコ自体が受け入れられないものとなってきている。

 

たしかに過去の実績をみるとタバコ会社への投資は良好なリターンを生んだかもしれない。だが過去がそうだったからといって今後もそうなる保証はどこにもない。現に、JTの業績は低迷しているといってよく、株価が冴えないのもそうしたことを反映している。配当利回りが高いのは増配の一方で株価が低迷しているからだ。株価が低迷しているのは将来も業績が芳しくないと予想されているからで、株価は決して割安であるとはいえない。

今後、業績が急回復する可能性がないわけではない。だとしても、JTより魅力的な銘柄はいくらでもあり、高い配当利回りに惑わさるのはかえって危険だと思う。