米国の雇用統計が好調な内容だったことを受けて円安が進み、早期の利上げが意識されて米国株は大きく下落した。
さて、週明けの日本株がどう動くだろうか。
米国株の動きに連動するのか。それともそれを見越しつつ景気改善ということで上昇するのか。
雇用統計という情報の発表を受けて米国株は下落したが、これは利上げが早まるということに強く反応した結果だ。だが、中央銀行が利上げするのは物価の安定を図るためであり、景気が上向いているということなのだからプラスの面ももちろんある。借入が少ない企業であれば利上げの影響は少ないだろうし、資本コストが上昇しても収益性の高い企業であればその影響は少ないはずだから、そういう企業への投資はかえってチャンスといえる。短期で考えるか長期で考えるかという時間軸によっても結論が異なってくる。
同じ情報でも人によってその捉え方は異なり、その後の行動も異なってくる。
中国古典『韓非子』の「説難」にはこういう言葉がある。
「知ることの難きに非ざるなり。知に処することすなわち難きなり。」
(知ることが難しいのではなく、知ったことについてどう対処するかが難しいのだ。)
投資に限らず、何事も情報を知ることより情報をどう解釈するかということのほうが難しいのだ。