投資狂日記

自由を追求するブログ

投資

暴落と捉えるか、バーゲンセールと捉えるか

先週は株式市場で大幅に株価が下落した。人々はこれを「暴落」と呼んだりする。そしてこれには否定的なニュアンスを含んでいる。 一方、デパートなどでバーゲンセールがあると人々は殺到する。バーゲンセールは通常価格よりも安い値段で販売されるのだから消…

市場の効率性と投資家の合理性

インデックス投資が広まり、それ一色になってくるとかえって不気味さを感じてしまう。投資に絶対は存在しないはずだが、インデックス投資が絶対視されてしまうことに問題はないのか。 インデックス投資の背景には効率的市場仮説がある。効率的市場仮説とは、…

他人の見ている世界がどうなっているのかという視点

子供のころ、こんなことを考えていたことがある。 自分が見ている「赤」という色は、他の人にとっても同じように赤く見えているのか。 何を言っているんだと思うかもしれない。 つまり、自分にとって「赤」に見えるものが、他人には「青」に見えていて、それ…

パターン化したくなる心理

投資においては必勝法というものは存在しない。ある時に通用する方法があったと思っても、すぐに通用しなくなる。 それでも何かしらの法則やパターンを探し出そうとしてしまう。 書店に並ぶ投資本もそうだ。 その本の著者が実際にうまくいった方法をもとに書…

他人から評価される労働、自分で評価する投資

最近は賃上げムードに包まれている。賃上げが労働者のモチベーション向上につながることも期待されている。 だが一方で、仕事へのやる気は驚くほど低いらしい。とくに先進国の中で日本はさらに低いという。他の国ではやる気がなくてもそれを表に出したら解雇…

応援したい気持ちを大切にする

先日、この春に高校へ進学する娘に入学祝として腕時計をプレゼントした。 プレゼントするにあたり、デザインなど本人の好みやこだわりもあることを踏まえて、ある時計ブランドを提案した。 それは「Knot(ノット)」という日本の会社の時計ブランドだ。 腕時…

健康食品で健康被害という皮肉

小林製薬の「紅麹」が世間を騒がせている。 紅麴を使ったサプリメントを摂取した人に健康被害が生じたわけだが、健康食品によって健康被害を発生させたというのは皮肉だ。 それにしても小林製薬の対応は迅速ではなかった。 非常時にこそその組織の本質が現れ…

REITという選択肢

先週からREITが急騰している。日銀がマイナス金利を解除したとはいえ、金融緩和が続くことがはっきりして安心感が広がったからだろう。 ダラダラ下げ続けていたREITに目を付けて投資した思惑通りの展開になった。 それにしてもREITがあまり人気がないのはな…

中銀ウィーク

今週は中銀ウィークだ。日銀の金融政策決定会合でマイナス金利が解除されるのか、米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げはあるのか、といったことが注目されている。 その内容によって為替が動き、株式市場も動くことになる。とくに今回は今後の趨勢に影響を…

今の株式市場はバブルなのか

株式市場の上昇が続いてきたことで、この状況がバブルなのではないかという意見もある。 最高値更新が続くと人々は高所恐怖症になるのか、頂点から転げ落ちることを想像し始めるのだろう。 私自身、この上昇が続くことについてやや警戒感を持っているが、そ…

先回り

投資においては「先回りすること」が大事だと思っている。これは他人と同じことをしないことにも通じている。 他人と同じことをしていては大きく儲けることはできない。みんなとは違う発想、行動でみんなが気づかないことに気づく可能性が高まる。みんなが気…

個人におけるPL思考とBS思考

PL思考とは、損益計算書(PL)上の指標、たとえば売り上げや利益の最大化を経営の目的とする考え方をいう。これに対してバランスシート(BS、貸借対照表)を重視するBS思考がある。これは企業の価値を最大化すること、すなわち企業が将来稼ぐキャッシュを最…

日経平均4万円目前

日経平均株価が4万円に届きそうな勢いだ。 だがこれを牽引しているのは半導体関連株でしかないところに脆さが垣間見える。 株価上昇に沸く一方で、リストラも相次いでいる。先日は資生堂が1500人規模の人員削減を発表したし、ソニーグループやオムロンもリ…

株式市場の楽観ムードは警戒サインでもある

株式市場では最高値更新が続き、強気の楽観ムードが出来上がりつつある。新聞の紙面にも「楽観」の文字が出てきている。 株価が上がれば気分がいいものだが、こういう楽観ムードには警戒しないといけない。 著名投資家ジョン・テンプルトンの有名な言葉を思…

日経平均株価史上最高値に思うこと

ついに日経平均株価がバブル時につけた最高値を更新した。今年中には上回るかなと思っていたが、意外とあっさり突き抜けてしまった。 さてこの歴史的といってもいい瞬間の後、今後はどうなるのかを考えることが重要だろう。 日経平均株価が上昇していること…

会計監査の質の低下がもたらすもの

このブログでも何度か言及しているが、私はかつて公認会計士を目指していた。その当時、公認会計士の知名度は高いとはいえず、そもそも会計そのものがマイナーな存在だった。今でもそうなのかもしれないが、公認会計士の独占業務として財務諸表監査という仕…

J-REITが安くね?

米国株も日本株も上昇基調にある中、逆行しているのがJ-REITだ。今日も日本株の指数を見ても上昇しているのに対し東証REIT指数は下落している。 この下落が続いているのは日銀の金融政策正常化による利上げへの警戒感があるかららしい。たしかに金利の上昇は…

米国株の強さはこのまま続くのか

米国株が強い。S&P500指数はついに5,000を突破した。急激な利上げをしても株価が上昇し続けるのだからいかに経済力が強いかがわかる。 こうした状況をみて、日本からも米国株への投資が人気化している状態だ。 問題は、こうした状態が続くのかどうかというこ…

TOB価格と企業価値

ベネフィット・ワンを巡るエムスリーと第一生命の買収合戦は第一生命に軍配が上がった。 エムスリーが提示したTOB価格が1,600円だったのに対し、第一生命は2,123円の提示だったことから結果はほぼ見えていた。 ただ、このTOB価格は妥当なのだろうか。エムス…

新NISAの弱点にどう対処するか

新NISAが始まって、すでに限度額いっぱいになっている人もいるようだ。 この制度はメリットが大きいのは確かだが、デメリットも把握して利用しないとメリットが台無しになってしまうおそれもある。だから枠を目一杯に利用することに焦ってはいけない。 この…

妻のポートフォリオの現状

このブログで度々取り上げている私の妻のポートフォリオ。前回は半年以上前に記事を書いた。以下がそれ。 www.crazy-investor.jp その後どうなったのか、また確認してみる。 するとこれがまた興味深い。 ちなみに保有銘柄と評価損益率は以下の通りとなってい…

「推し」がある幸せ

今日の日経新聞1面記事のよると、上場企業の自社株買いが過去最高らしい。余剰資金を株主に積極的に還元し、資金効率の改善を図っているという。 投資家からすれば喜ばしいことと思える一方で、それだけでいいのかという懸念もある。これまで何のためにせっ…

配当は株価の安定装置

株式投資における配当の位置づけにはいろいろな考え方がある。 成長性を重視するなら配当するのではなくすべて内部留保に回し、事業への投資を通じて企業価値を増大させ株価上昇によって投資家に報いるべきとされる。 逆に言えば、成長性がそれほど見込めな…

JPXプライム150指数に連動するETFが登場

先日、JPXプライム150指数に連動するETFが上場した。銘柄名は「iFreeETF JPXプライム150」(証券コード2017)だ。 JPXプライム150指数は、東証プライム市場に上場する時価総額上位銘柄を対象に、財務実績に基づく「資本収益性」と将来情報や非財務情報も織り…

投資とは、投資商品を消費することなのか

あちこちで投資が話題になっている。新NISAをどう活用するか、何に投資すべきなのか、など本当に盛り上がりを感じる。 その一方で、ブームのようなある種の危うさも感じている。 そもそも「投資」というものをどう捉えているのだろう。 おそらく多くの人は老…

資本コストと株式益回り

東京証券取引所が要請した「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」によって、各企業は資本効率の改善に動き出している。投資家としてもこうした動きに反応して、改革の成果がありそうな企業を投資候補として見つけ出したいところだ。 問題は資…

投資に運はつきもの、だが運頼みになってはいけない

投資は不確実な将来に賭けることでもあるからどうしても運に左右される。 投資において運の要素をどれくらい排除できるのだろう。 例えば、宝くじはほぼ運頼みだ。過去に高額当選が出た販売所で買いたくなる心理はわかるが、それで実際に当たる確率が上がる…

ETFやREITの活用

これまでほぼ個別株に集中して投資してきた。ただ新NISAが始まったこともあり、その方針を本格的に見直そうかと思っている。 私は長期保有を前提としているので、投資する企業は財務内容が健全であることや事業に成長性があること、そしてその成長に持続性が…

今年は「PBR」より「資本コスト」に注目か

2023年は東京証券取引所が「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」という要請を行った。そのなかでPBR(株価純資産倍率)に言及があり、低PBRを改善することが大きなテーマとなった。 だがPBRの改善というのは局所的なものでしかない…

自分の保有銘柄にみる今年の変化

今年もあとわずかとなり、どんな1年だったか振り返る。 投資運用については苦戦した1年だった。市場ではバリュー株・大型株が優勢で、私の保有銘柄は上昇するどころかジリジリと下げ続けた。 下げ続けるということは何かしらの理由があるはずだと考え、保有…